生活保護費でギャンブルしてもいいの?

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生活保護を受けていると、「借金をしてはいけない」「収入があったら報告しないといけない」「ケースワーカーの訪問調査を受け入れなければいけない」「車を持っていてはいけない」など、色々な決まり事があります。

生活保護費でギャンブルしているなんて知られようものなら、とんでもなく非難されるのではないか、と不安になったことはありませんか。実は、生活保護を受けている人の多くが、こういったギャンブルの問題を抱えていて、時にはケースワーカーとモメたり、福祉事務所からペナルティを受けて苦しい思いをします。

今回は、「生活保護費でギャンブルしても問題ないのか」と疑問を持つ方に、生活保護とギャンブルの関係について紹介します。

生活保護費でギャンブルしてもいいの?

生活保護受給者は節約して生活する義務があります(生活保護法60条)。

このため、保護費の大半をギャンブルにつぎこんで生活するのは義務違反になりますが、実際は多くの受給者がパチンコ、スロット、競馬、競艇、宝くじなどのギャンブルをしています。

勝った場合に、収入をきちんと申告すれば大きな問題にはなりません。

水嶋さら
水嶋さら

「ギャンブルで勝った収入をきちんと申告する人」はあまりいないのが現状です。生活保護費でギャンブルをするのはおすすめしません。

生活保護費でギャンブルをして、買った分のお金を収入申告しないでいると、後で見つかったときにペナルティを課される上、もし収入をきちんと申告したとしても、大体は損することになるからです。

例えば競馬で、100円の馬券が10,000円になった場合、申告すると、9,900円(10,000円-100円)がその人の収入として認定されてしまいます。

同じ日に他の馬券を9,900円分購入していて外れていたとしても、その分は控除されません。このため、一日の収支がゼロだったとしても、一回でも当たりが出ると、その分はその人の「収入」になってしまうのです。

ケースワーカーに見つかったらどうなるの?

生活保護を受給している人が、馬券やスロットのメダルを持っているのを目にする機会は多いものです。「勝った場合は申告しないと後でペナルティを受けるので気をつけてくださいね」「生活保護費は前借りできないので、計画的に使ってくださいね」などと、優しくまたは厳しく注意されることもあります。

水嶋さら
水嶋さら

私自身もギャンブルにのめりこんで生活費がなくなってしまう人を大勢見てきました。

ギャンブルが原因で生活保護費をすぐに使い込み、日常生活を過ごせなくなるような人は、「ギャンブル依存症」を疑われ、ケースワーカーから心療内科の受診を指導されたり、施設への入所を勧められることがあります。

パチンコの場合

パチンコは勝ったら現金の受け渡しで履歴が残らないので、後でばれてペナルティが課されることもほとんどないのが現状です。

水嶋さら
水嶋さら

私は今まで、パチンコの勝ち分をきちんと申告している人を見たことがありません。

けれど、「生活保護を受けている〇丁目の○○は毎日パチンコ屋に入り浸っている」などの電話が匿名でかかってくることがよくあります。

この場合、どのようにお金が流れているのかを調べることはできませんが、ケースワーカーから、「毎日パチンコ屋にいく元気があるなら、もっと厳しく就労指導をした方がよいな」と判断されたり、「ギャンブルばかりして金銭管理ができていないのではないか」と疑われて、訪問の頻度が増えたりする可能性はあります。

競馬の場合

競馬の場合、勝って収入を得た分を申告せずにいると、後から見つかってペナルティを受けるリスクが高くなります。

例えば、ネット競馬から銀行口座に入金があると、ネット競馬の当選履歴を調べられて当選金の申告漏れが発覚するケースです。

この場合、過去5年までさかのぼって全ての履歴を調べられ、数百万円にも及ぶ当選金を全額返金するように言い渡されることもあります。

競艇の場合

競馬と同じで、勝って収入を得た分を申告せずにいると、後から見つかってペナルティを受けるリスクが高くなります。

例えば、ネット競艇から銀行口座に入金があると、当選履歴を調べられて当選金の申告漏れが発覚するケースです。

この場合、過去5年までさかのぼって全ての履歴を調べられ、数百万円にも及ぶ当選金を全額返金するように言い渡されることもあります。

宝くじの場合

競馬や競艇と同じで、勝って収入を得た分を申告せずにいると、後から見つかってペナルティを受けるリスクが高くなります。ネットで購入した宝くじの当選金が銀行口座に入金されることで発覚することが多いです。

水嶋さら
水嶋さら

宝くじの場合、競馬や競艇と違ってギャンブル性や依存性が低いためか、きちんと申告する人が比較的多いです。

生活保護費でのギャンブルはリスクを十分理解した上で

ネット競馬や競艇がバレて、過去の分まで遡って多額の当選金を返還請求されている人を多く見かけます。生活に支障がない範囲でギャンブルをやるのはもちろん自由ですが、損をすることが多いため、おすすめできません。もしやる場合には、リスクを十分に理解した上で適度に楽しんでください。

この記事を書いた人

社会福祉士・認定心理士の水嶋さらです!
1980年代生まれのアラフォー。都内在住。

これまで、福祉事務所や児童福祉施設、更生施設など、様々な福祉現場で働いてきました。
このサイトでは、生活保護を受けている方や、これから受けたい方に役立つ情報を発信していきます。

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